「夏の甲子園」と呼ばれる全国高等学校野球選手権大会は、朝日新聞社が1915年に全国中等学校優勝野球大会としてスタートさせました。その後、ファンの支持にも支えられ「夏の風物詩」「国民的行事」といわれるまでに成長しています。
大会を主催する日本高等学校野球連盟(日本高野連)と朝日新聞社は、高校野球を教育の一環と位置づけしています。野球というスポーツを通じて人間的なたくましさを身につけてもらいたいという願いがあります。
一方、社内的なことを言えば、高校野球報道は記者教育の大切な機会でもあります。ほとんどの新人記者は、地方総局・支局勤務の時代に高校野球報道に関わります。各校の取材や地方大会の取材や運営、甲子園大会での報道に務めます。高校野球報道は、膨大なデータを処理しないといけませんし、試合報道では試合後の短時間に取材・執筆をして、ゲーム内容に沿った戦評やハイライト記事を仕上げます。
夏の選手権大会では、高知代表校は2回優勝(全国制覇)しています。1964年(第46回)の高知、2002年第5回)の明徳義塾です。春の選抜大会では3回の優勝。1975年(第47回)の高知、1980年(第52回)の高知商、1985年(第57回)の伊野商です。全国では、いまだ9県が優勝を経験していない中で、高知代表はかなりの結果を残しています。
また、四国4県でみても、夏の選手権大会優勝は計11回、春の選抜大会では計15回も優勝しています。四国4県では、春と秋の「四国大会」などを通して切磋琢磨しながら実力を向上させてきました。四国の高校野球熱もかなり高いものがあります。
今年2015年は、100年。朝日新聞の高校野球報道は、例年にも増して充実したものになるはずです。みなさんにもじっくりと楽しんでいただければ、と思います。