新聞読み方講座
第13回自分の意見を持つ

高知総局 外園

ところで、新聞を読んだときに「この記事が本当に1面あたまでいいのか?」と考えたことはありますか。そもそも、「あまり新聞は読まない」という人も多いかも知れません。でも、これから新聞を読んだときには、ぜひ考えてほしいのです。なぜこの記事が1面あたまなのか。
そして、何か大きな出来事があったときは、できれば図書館などで複数の新聞を眺めてほしいと思います。新聞各社がどんな見方をしているのか。

新聞は同じようにみえて、各社で主張や新聞編集の仕方が結構違います。また、新聞記者は森羅万象のことがらに、是々非々の立場で取り組んでいます。でも、そのニュースのとらえ方は、その記者の考え方が反映されます。署名記事として、記者が意見を述べるときなどはなおさらです。

そういった新聞の記事に対して、あなたはどう考えるのか。共感するのか、反対の意見なのか。新聞から情報を受け取るだけではなく、新聞を批判的な目で見てほしいと思います。別の言い方をすると、「新聞を作っている私たちと対話してほしい」。そう思いながら、私たちは日々新聞を作っています。

れからのみなさんの人生では、「自分はこう思う」ということがとても大切になります。 あなたの独自の考え方や行動が求められます。社会に出ると、「みんなと同じ意見ならいらない」ということもあるのです。
新しい考え方や新しい価値が、これからの時代には求められています。「いかに違うものを生み出すことができるか」「いかにオリジナリティの高い、価値あるものなのか」が、厳しい時代を生きていくために必要なことなのです。

高知総局 外園

大人の社会では、「答えが決まっていること」なんて、あまりありません。答えのない課題に、どう考え、どう立ち向かって、どんな対応をしていくかが問われます。だから、「あなたはどう考えるか」が大切なのです。
そして、みなさんには「他人と違うことを怖がらないでほしい」と伝えたい。他人と違う行動や言動をすることは、目立つし、ちょっと勇気がいることです。だからこそ、お腹に力をいれて、他人と違う自分の意見を言ってほしい。反対であれ、賛成であれ、そこから議論も始まり、よりより意見や対応が生まれていくからです。

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