新聞読み方講座
第10回高知総局の仕事
朝日新聞高知総局
朝日新聞高知総局

新聞社の社内には、紙面編集に携わる編集局のほか、販売局、広告局、制作本部、企画事業本部、管理本部などさまざまな部署があり、「職種のデパート」とも言われます。朝日新聞の採用試験では、「編集部門」と販売・広告などの「ビジネス部門」とは、別の採用過程になっています。入社後には、これらの部門をまたぐ交流人事もあります。

編集局には国内外に約2000人の記者がいて、国内では東京、大阪、名古屋、福岡(西部)の本社勤務と各都道府県にある総局・支局勤務とに分かれます。本社には、政治部、経済部、社会部、生活文化部、科学医療部、スポーツ部、写真部、編集センター、校閲センターなどがあります。各部では、それぞれの専門分野について取材や紙面作りをしています。

一方、総局・支局は、地域のニュースを全国や海外に発信するための拠点です。朝日新聞の場合、全ての都道府県に44総局、約250支局の取材ネットワークがあります。また、日本国外には5総局28支局があり、日々ニュースを伝えています。

私たちの高知総局は、県内の四万十支局、安芸支局などと一体となり、高知県内で起きた事件・事故や県政や県経済の動きを追います。「地域(高知県版)」のページを使って、県内向けに報道しながら、全国に発信すべきだと判断したニュースは、朝日新聞の1面や社会面(全国向けのページ)などに掲載し、全国の読者に届けます。

地方の総局は、各本社の専門部のように人数がたくさんいないので、記者全員が「オールラウンドプレーヤー」です。県庁担当、市役所担当、教育担当、県警担当など、それぞれ担当の持ち場はありますが、大きなニュースが発生した場合は全員で取材します。新人の記者は、地方総局から記者生活をスタートし、記者としての経験を積んで本社などに進んでいきます。

支局では、基本的に1人の記者が住職兼用の支局を拠点に、担当する管内を取材します。高知県の四万十支局は県西部、安芸支局は県東部の広いエリアをカバーしています。高知はとくに面積が広いので、記者みんなが安全に気をつけながら取材のために日夜走り回っています。

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